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Triangle 15
(15話/衣装選び)

そして俺達は詩音にデパートのショッピング街へ連れて来られた。
「ここなら大抵の服は一通りありますよ。さぁ圭ちゃん選んで下さい」
「そんな事言われても…どんな服選べばいいんだよ」
「圭ちゃんの好きな服でいいんですよ。強いて言うなら女の子らしい服ですね。いつもと同じようなのじゃ罰ゲームになりませんから」
「…ねぇ、本当にやるの?やめようよ」
魅音が困ってオロオロしながら尋ねた。
「ダメです。ちゃんとやってもらいますよ」
そして俺は詩音に促され服を探し始めた。

気になった服を手に取っては戻すを繰り返す。
女物を見るのは少し気恥ずかしかったが、実は結構乗り気だったりする。
魅音に俺の好きな格好をさせて手を繋いで街を歩くなんて…それってつまり…
……デ、デートみたいじゃないか。
自分で考えていて恥ずかしくなり思わず赤面してしまった。
俺はその考えを振り払うように再び服を手に取った。
そして服と魅音を見比べる。
魅音は俺と目が合うと頬を赤く染め、恥ずかしそうに俯いて瞳を逸らした。

……ちょっと待て、なんだその反応は。
そんな反応されたらもう魅音の方見れないじゃないか!
魅音の思わぬ反応に俺もまた照れて赤くなってしまった。
「もしもーし、二人してもじもじしてないで早くしてくださいよ」
詩音がやれやれと呆れてため息をついた。


そして色々な店を見て、散々悩んだ末に、白いふわふわのワンピースを手に取って、それを魅音に重ね合わせた。
「よし、これだ」
「こ…こんな可愛いの私には似合わないよ」
魅音は困惑した表情で顔を赤らめて否定した。
「へぇー、圭ちゃんって案外清楚なのが好きなんですね。じゃあ試着してみましょうか」
「えっ、今着るの?!」
魅音は更にあたふたと慌てた。
「試着してみないと本当に似合うかどうか分からないじゃないですか。お姉が着替えられないなら私が着替えさせてあげてもいいですけど~?」
詩音がわきわきと手を伸ばして魅音に近づく。
「わっ、分かったよ着ればいいんでしょ?!」
魅音は服を受け取ると試着室へ入って行った。
少しの期待に胸を高鳴らせて待っているとやがて魅音が試着室から出てきた。
ふわふわのワンピースに身を包んで恥ずかしそうに頬を染める魅音に目が釘付けになる。
「…可愛い…」
「ふえっ?」
魅音の顔がみるみる赤く染まっていき、真っ赤になった顔で固まった。
しまった、またしても思った事を口に出してしまった。
言った方も恥ずかしくなって二人して真っ赤になって固まった。
「じゃあこれで決まりですね♪」
放っておくとずっとそのままになりかねない俺達を見兼ねて詩音が購入を促した。
そして俺達は服を買って店を後にした。

「興宮を歩くのは今週の日曜日。それまでに各々準備をしておく事!いいですね?」
帰り道、詩音は俺達に罰ゲームの日を伝えて、そのまま家に帰って行った。





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