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Triangle 7
(7話/詩音と魅音 ※18禁)

俺と詩音は今日も放課後町で遊び、その流れで詩音の家に泊まる事になった。
俺はのしかかるように詩音をベッドに倒し、髪を結んでいるリボンをほどいた。
結んだままでもそれほど邪魔になるものでもないがなんとなくいつも必ず解いている。

初めて詩音を抱いたあの日以来、そのまま流されてこの関係を続けている。
多少の罪悪感はあった。いくら詩音の方から誘ってきたとはいえ、欲望だけで抱いてしまった事に。
だから俺は詩音を好きになるように努めた。
魅音の双子の妹だからすぐ打ち解けられたし、幸い詩音は可愛くて気も利くので好きになるのにそう時間はかからなかった。

だけど時々目の前のこいつが詩音なのか魅音なのか分からなくなる時がある。
日中は学校で魅音と過ごし、放課後になると詩音と町へ出かける。
性格は全く違うのに癖や仕草がそっくりで詩音と遊んでいてもたまに魅音なのではないかと思う事がある。逆もまた然り。

それがレナに問い詰められてから余計に分からなくなっていた。
「…ふぁっ…圭ちゃ…」
俺の下で体を紅く染めて乱れる詩音に、魅音の面影が重なる。
「…!…」
そんな事を考えてしまって、慌ててその想像を打ち消す。
「けいちゃ?…んっ…」
思考を働かせているとロクな事を考えない。
俺は詩音の唇を貪り、行為に専念した。


「…あっ…あんっ…圭ちゃ…も…イくっ…!」
本能の赴くままに腰を突き、俺達は頂点まで上り詰める。
その時、朦朧とする意識の中で無意識にその名前を呼んでしまった。
「…は…はぁっ…み…おんっ…!」
「…!…」
そして俺は熱く絡みつくその中で強く締め付けられて達した。
失言をしたと気付くより早く、頬に痛みが走る。
俺は詩音にひっぱたかれていた。
「…最っ低!こんな時に他の女の名前呼ぶなんて!…よりにもよってお姉ですか?!」
詩音は俺を突き飛ばし、睨みつけた。
ようやく頭が思考を取り戻し、さあっと血の気が引いた。
「詩音…ごめっ…」
「結局私は圭ちゃんにとってお姉の代わりでしかなかったんだ!思えば最初から私といてもお姉の事ばっかりだったもんね?
 私を抱きながらお姉の事ばっかり考えてたんだ!」
「…いや、その…ごめん、ごめん…」
頭の中がぐちゃぐちゃで訳が分からず、ただひたすら謝罪の言葉を繰り返した。
それを聞いた詩音の瞳には深く落胆の色が浮かんでいた。
「……言い訳すらしてくれないんだね…もういい!出てって!」
詩音は俯き絞り出したような声で呟き、玄関を指さして叫んだ。
その声はかすかに震えていた。
「詩音…」
「勘違いしないで。圭ちゃんなんて本気で好きだった訳じゃないから。
 圭ちゃんなんてお姉への当てつけでしかなかったんだから!悟史くんが帰って来るまでの代わりでしかないんだから!」
「え…?」
突然別の男の名前を出され、この状況で詩音の言葉に胸を痛める自分勝手な感情に嫌気がさした。
「…お姉から圭ちゃんを奪い取ったつもりが私がお姉の代わりでしかなかったなんてね…最初から両想いだったんじゃない」
「え…それどういう事だよ…?」
詩音から言われた意味が理解できず、思わず聞き返してしまった。
「いつまでそこにいるつもり?早く出てってよ!二度と顔見せないでっ!」
詩音は服を投げつけ再び叫んだ。
激しい剣幕に押され、アパートを追い出された。





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