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プレゼント大作戦
(圭魅&サトシオン)

雛見沢分校に圭一が引っ越して来てからというもの、悟史と圭一は急速に仲良くなり、二人でつるんでいる事が多くなった。
歳の近い男子が他にいないので、当然の事だろう。
「圭一、ちょっとここ教えて欲しいんだけど」
悟史が圭一に教科書を持って尋ねる。
「ん?これはだな…」
圭一が教科書を指しながら説明してゆく。
そして圭一の説明に納得した様子の悟史は微笑んだ。
「なるほど、ありがとう。圭一が来てから教えてもらえて助かるよ」
「俺に分かる範囲なら何でも聞けよ」
圭一は得意気にそう言った。
しかし、そんな二人に不満そうな眼差しを向ける者が約2名。
「むぅー、悟史くん最近圭ちゃんとばっかりでつまんないー!お姉、圭ちゃんどうにかしてよ!」
「なっ、なんで私なのよ!詩音がどうにかしなよ!」
「圭ちゃんと付き合ってるんでしょ?取られてもいいんですか!」
「それは詩音だって一緒でしょ~?!」
詩音がぶーたれた顔で文句を言うと、魅音も言い返し、いつもの賑やかな姉妹喧嘩が始まった。

そして放課後。
「悟史くん、この後遊びに行きませんか?」
「あ、ごめん詩音。今日は圭一と約束してるんだ」
悟史は申し訳なさそうな顔で謝った。
圭一という名前を聞いた瞬間、詩音は眉を釣り上げ怒りを露わにした。
「えーっ?圭ちゃんまたぁ?どこ行くのよ?」
魅音も悟史とばっかり遊んでいる圭一に異論を唱えた。
「男同士の秘密だ!なっ、悟史」
圭一は悟史の肩に腕を回し、ニヤリと笑って二人は教室を出て行った。
「あんの野郎~!気安く悟史くんに触るなぁ~!」
「しっ、詩音落ち着いて!」
圭一の行動が詩音の嫉妬心に火をつけ、魅音はそれを必死に宥めた。

後日、学校で魅音と詩音の元へ圭一と悟史がやってきた。
「詩音、魅音ちょっといいかな?」
「悟史くん!どうしたの?」
詩音は久々に悟史から話しかけられ尻尾をふって答えた。
「この間さ、僕達夕飯ご馳走になったでしょ?それで何かお返ししようって二人で相談して買ってきたんだ。はい、詩音」
悟史は詩音に小さな紙袋を渡した。
「おいしいご飯ありがとう」
そして悟史はにっこり微笑む。
「さ…悟史くん…ありがとう!嬉しい!」
詩音は感極まって悟史に抱きついた。
「…魅音、ほら」
「あ、ありがとう」
圭一は照れながら魅音に紙袋を突き出した。そして小さく呟く。
「…料理、魅音にしちゃ悪くなかったぜ」
「圭ちゃん…」
二人は詩音達とは正反対に照れて顔を赤くしていた。
「わぁ、可愛い指輪!」
詩音は悟史からのプレゼントを開封してそれを指に嵌めた。
魅音も袋を開封すると詩音がしているのと同じようなシンプルな指輪が出てきた。
「えっ、指輪?」
「指輪にしようって言ったのは悟史だからな?俺じゃないぞ!」
圭一が赤くなって妙な言い訳をする。
「えーっ?!何でお姉とお揃いなの?」
「むぅ…詩音は気に入らなかった?」
詩音が少し不満そうに言うと、悟史は困った顔で詩音に聞いた。
「ち、ちが…そんなわけないですよ!すごく嬉しいです」
そんな悟史に詩音の不満は吹き飛んだ。
「良かった」
それぞれ圭一と悟史からプレゼントを貰い、怒っていた事も忘れ舞い上がった園崎姉妹だった。



あとがき